メガソーラーで何が起きている?森林伐採・環境破壊・災害リスクと法規制

国会中継

ニュースでは「メガソーラー」「環境破壊」「森林伐採」「災害リスク」という言葉が取り上げられ、国会でもメガソーラーに対する法規制が議論されています。

その時、ニュースを観ていたまみが首をひねっていた・・・

「環境破壊」や「災害リスク」と聞くと、なんとなく不安になったり、考えるのが少し面倒に感じたりする人もいると思います。

これまで、太陽光発電は地球環境のために大切だと聞いてきた。
でも一方で、自然をできるだけ守りながら、暮らしの安全も守らなければならない。
良い面と悪い面がぶつかっているように見えるから、気持ちが落ち着かなくなるのかもしれません。

この記事では、メガソーラーに対して賛成か反対かを決めるのではなく、
「国会で何が問題として取り上げられ、政府は何をすると答えたのか」を、
順番に見ていきます。

・情報元:2025年11月14日 参議院予算委員会

議題名:メガソーラーの環境破壊・災害リスクへの規制

開催日:2025年11月14日

質問者:(日本維新の会)串田誠一

質問内容(要旨)
各地でメガソーラーの設置が進む中、森林伐採などの問題が起きている。こうした事例を受けて、国として規制を強める考えはあるのか。

高市首相の回答(要旨)
森林伐採や不適切な開発によって、環境破壊や災害リスクが心配される事例があることを認めた。そのうえで、安全や自然環境に関わる規制を総点検し、連立合意に基づいて、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行すると述べた。

土屋 明のワンポイント
この話は「太陽光発電は良いのか悪いのか」を決める議論ではありません。どこに設置し、どのような工事を行い、完成後にどう管理するのかという点に分けて整理すると、問題点と国会で議論された内容が見えやすくなります。

メガソーラーとは何か

屋根の太陽光発電とメガソーラー(地上設置)の違い

まず最初に「メガソーラーとは、どんな発電設備を指す言葉なのか」という前提を定義します。

この定義があいまいなままだと、
そのあとの「環境破壊」や「災害リスク」、「法規制」の話が、
感情だけで受け取られやすくなると思ったからです。

太陽光発電と「メガソーラー」の違い

「太陽光発電」という言葉は、とても広い意味を持っています。
たとえば、住宅の屋根にのせる小さなパネルも太陽光発電ですし、
広い土地にたくさんのパネルを並べる発電施設も、同じ太陽光発電です。

このうち、ニュースや国会でよく問題になる
大規模な太陽光発電施設を、一般に「メガソーラー」と呼びます。

とくに、山林や原野などの土地に設置される
地上設置型で、広い面積を使うものが、
議論の中心になりやすい「メガソーラー」です。

設備が大きくなるほど、たくさんの電気をつくれます。
一方で、その分、土地の使い方が大きく変わるため、
周囲への影響が問題にされやすくなります。

なぜ大規模化すると、環境や災害の議論が起きやすいのか

大規模な地上設置型のメガソーラーでは、
発電設備そのものよりも、土地に起きる変化が議論になりやすくなります。

具体的には、次のような変化が起きやすいです。

  • 発電設備を置くために広い土地が必要になり、
    森林や原野、斜面などが開発の対象になることがある
  • パネルを安定させるために、
    地面を削ったり整えたりする造成工事や、
    雨水を流すための排水工事が必要になる場合がある
  • 景観や野生生物の環境が変わることで、
    その土地で暮らしてきた人たちが大切にしてきた
    風景や、自然への安心感に影響が出ることがある

こうして整理すると、争点になりやすいのは、
「太陽光発電という技術が良いか悪いか」ではありません。

問題になりやすいのは、

  • どこに設置するのか(立地)
  • どのような工事をするのか(造成)
  • 完成後にきちんと管理されるのか(維持管理)
  • それをチェックするルールがあるのか(制度)

といった部分です。

まみ
まみ

同じ太陽光でも、屋根の話と山の話は、ぜんぜん別の問題なんだね…。
ニュースでモヤモヤしてた理由が、ちょっと分かってきた気がする。

僕も、その言い方がいちばん近いと思いました。

「問題は発電方式そのものではなく、
規模が大きくなったときの立地と土地の変化にある」

ということですね。

なぜ「環境破壊」と言われるのか|森林伐採と生態系

メガソーラー設置で問題になる森林伐採と土地の変化

ここでは「環境破壊」について考えてみます。

メガソーラーをめぐる議論で、
とくに強い言葉として使われやすいのが「環境破壊」です。

ただ、この言葉は意味がとても広く、
何を指して「環境破壊」と言っているのかを分けて考えないと
不安や怒りなどの感情が大きくなってしまいます。

森林が担っている役割

森林は、木が生えているだけの場所ではありません。
私たちの暮らしや自然を、目に見えないところで支えています。

  • 雨が降ったとき、雨水をすぐに流さず、
    地面にゆっくりしみ込ませる役割がある
  • 木の根が土をつかみ、
    斜面がくずれにくい状態を保っている
  • 動物や昆虫、植物が生きる場所になっている
  • 空気中の二酸化炭素を吸収し、
    気候の安定に関わっている

このような役割があるため、
森林を伐採して行う開発は、
自然への影響が大きく見えやすいという特徴があります。

メガソーラーで問題になりやすい設置パターン

国会質疑や自治体の議論で、
とくに問題として挙げられることが多いのは、次のようなケースです。

  • 山林や斜面の木を大規模に伐採して、
    発電設備を設置するケース
  • 工事のあと、雨水の流れを考えた排水計画が不十分で、
    大雨のときに土砂が流れやすくなるケース
  • 地域に住む人への説明が少ないまま、
    設置計画が進んでしまうケース

こうした場合、
「再生可能エネルギーを増やす」という目的よりも、
自然環境や、そこで暮らす人たちの生活への負担が、
目立ってしまうことがあります。

すべてのメガソーラーが環境破壊なのか

しかし、実際には、
すべてのメガソーラーが同じ条件で建設されているわけではありません。

  • すでに開発されていた土地や、
    使われていなかった場所を活用するケース
  • 森林伐採を行わず、
    平地に設置されるケース
  • 自然への影響を小さくする設計や、
    継続的な管理が行われている事例

こうした場合には、
環境への影響はあらかじめ抑えられたり、管理できる範囲
とどまっていると評価されることもあります。

まみ
まみ

「環境破壊」って一言で聞くとすごく怖いけど、
実際は、場所ややり方でだいぶ違うんだね…。
全部同じだと思ってた。

僕も、その気づきは大事だと思いました。

では、どんな条件のときに問題になりやすいのか。ここを確認します。

僕はここで、

「環境破壊と呼ばれるかどうかは、立地・伐採・管理の組み合わせで決まる」

という整理だけ覚えてもらえたら十分だと思いました。

災害リスクは高まるのか|土砂災害との関係

大雨時に心配されるメガソーラー周辺の土砂災害リスク

ここで一度、災害リスクと土砂災害の関係を整理しましょう。

「メガソーラーができると、災害が増えるのではないか」
そんな不安を感じる人は、少なくありません。

ただ、ここでも大切なのは、
結論を急ぐことではなく、
どんな条件のときにリスクが高まり、
どんな条件ならリスクを下げられるのか
を分けて考えることです。

森林と災害リスクの関係|水と土の話

森林は、雨が降ったときに、
水と土の動きをゆっくりにする役割を持っています。

    • 雨水が一気に流れ出さず、
      地面に少しずつしみ込みやすくなる
  • 木の根が土をつかみ、
    斜面の表面がくずれにくくなる

そのため、
森林を大きく伐採して地面の状態が変わると、
大雨のときに水の流れ方土の支え方が変わります。

この変化によって、
土や石が流れやすくなるのではないか、という不安が
語られやすくなるのです。

リスクが高まりやすい条件|「場所」と「工事」と「管理」

災害リスクが話題になりやすいのは、
次のような条件が重なったときです。

  • もともと斜面など、
    地形的に注意が必要な場所に設置される場合
  • 大規模な伐採や造成によって、
    地表の土の状態が大きく変わる場合
  • 雨水の流れを考えた排水計画が不十分で、
    水が一か所に集まりやすくなる場合
  • 完成後の点検や補修が十分に行われず、
    排水路の詰まりや地面の変化が見逃される場合

ここでのポイントは、
「メガソーラーかどうか」という名前そのものではありません。

どこに設置するのか(場所)
どのような工事をするのか(工事)
完成後にきちんと管理されるのか(管理)

この三つが、リスクを左右します。

リスクを下げられる条件|設計と監視で変わる

逆に言えば、
災害リスクはゼロにはできなくても、
リスクを下げるためにできることはあります。

  • 地形や地盤を調べ、
    斜面を避けるなど、設置場所を慎重に選ぶ
  • 大雨を前提にして、
    雨水が一か所に集まらない排水設計を行う
  • 地面を大きく削りすぎず、
    もとの地形を活かした工事方法を選ぶ
  • 稼働後も、
    排水路や斜面の状態を定期的に点検し、
    必要な補修を続ける

不安を感じることは間違ではありません。

その不安は、
設計や管理がきちんと行われているかを確認するための合図
として役立つ場合もあります。

まみ
まみ

「危ないかどうか」じゃなくて、
「危なくならないように作れているか」なんだね…。
見方がちょっと変わった。

僕も、その受け止め方が自然だと思いました。

この章では、「災害リスクは、メガソーラーだから生まれるのではなく、立地・工事・排水・管理のしかたで増えたり減ったりする」
という整理だけできたら十分だと思います。

メガソーラーの法規制はどうなっている?

メガソーラーの法規制(国の制度と自治体条例)の整理

次は、法規制の話を整理します。

環境破壊や災害リスクの話を聞くと、
「じゃあ、国は今まで何もしてこなかったの?」
と感じる人もいると思います。

ただ、実際の制度の動きを見ていくと、
国の対応は、次の三つの段階をたどってきました。


① 再生可能エネルギーを広げる段階
② 問題が目に見えるようになった段階
③ ルールを見直して調整する段階

いまは、この③の段階に入っている、
というのが今の国会での動きです。

国の制度|FIT・FIPと政策の変化

日本ではこれまで、
太陽光発電を広げるために、
固定価格買取制度(FIT)などの仕組みが使われてきました。

これは、
「再生可能エネルギーを、できるだけ早く増やす」
という目的があったからです。

一方で、メガソーラーのような
大規模な地上設置型の発電施設については、

  • 森林伐採をともなう設置
  • 地域の人とのトラブル
  • 災害リスクへの不安

といった問題が、
少しずつ表に出てくるようになりました。

2025年11月14日の国会質疑では、
政府も、環境破壊や災害リスクが心配される事例があることを認めたうえで、
関連する規制を総点検すると答えました。

これは、
「とにかく広げる」段階から、
問題点を見直し、調整する段階に入った
ことを示す発言だと整理できます。

環境影響評価と、その限界

メガソーラーの設置では、
環境への影響を調べるために、
環境影響評価(アセスメント)が行われる場合があります。

ただし、この仕組みには、

  • 発電規模が小さいと対象にならない場合がある
  • 自治体ごとに運用の差がある

といった限界も指摘されています。

そのため、国の制度だけでは足りない部分を、
自治体ごとの条例や独自ルールで補おうとする動きが、
広がってきました。

自治体条例と「地域ごとのルール」

最近では、都道府県や市町村が、
それぞれの地域の状況に合わせて、

  • 設置に許可を必要とする制度
  • 景観や自然を守るための規制
  • 住民への説明や話し合いを求める仕組み

を取り入れるケースが増えています。

これは、
全国どこでも同じ答えを出すのが難しい問題だからこそ、
その土地の実情に合わせて判断する
という考え方でもあります。

まみ
まみ

ずっと放置されてたわけじゃなくて、
問題が見えてきたから、あとから追いつこうとしてる感じなんだね…。
ちょっと印象が変わった。

僕も、その受け止め方が近いと思いました。
制度は万能ではありませんが、
問題が分かってきたから、修正しようとしている途中
だと整理できます。

ここでは、「メガソーラーの規制は、いま『総点検と調整』の段階にある」ということだけ、知ってもらえたら十分だと思いました。

よくある疑問(FAQ)

メガソーラー規制に関するよくある疑問(FAQ)

メガソーラーの話題は、
賛成か反対か、強い意見がぶつかりやすいテーマです。

ここでは、結論を急がずに、
国会でのやりとりや、いまの制度整理から分かっていることをもとに、
よく出てくる疑問を一つずつ確認していきます。

Q1:メガソーラーは危険だから、禁止すべきなのでしょうか?

現時点での国の整理は、
「すべてを一律に禁止する」という考え方ではありません。

2025年11月14日の国会質疑では、
政府は、環境破壊や災害リスクが心配される事例があることを認めたうえで、
関連する規制を総点検し、不適切なものは法的に規制する
と答えています。

つまり、問題になるのは、
どこに、どのように設置されているかであって、
「メガソーラーという仕組みそのものを全面的に否定する」
という整理ではありません。

Q2:再生可能エネルギーは、本当に環境にいいのでしょうか?

再生可能エネルギーは、
発電するときに二酸化炭素を出さないという点で、
とても大切な役割を持っています。

一方で、
広い土地を使ったり、自然を大きく変えたりする場合には、
別の形の環境への負担が生じることもあります。

そのため、いまの議論は、

  • エネルギーをどう確保するか
  • 自然や地域の環境をどう守るか

この二つを、
どうやって両立させるかという段階に入っていると、
整理することができます。

Q3:今後、メガソーラーの規制はさらに厳しくなりますか?

国会での答弁では、
安全や自然環境に関係する規制を総点検することが、
はっきりと示されています。

また、自治体のレベルではすでに、

  • 設置に許可を必要とする制度
  • 条例による独自のルール

を取り入れる動きが広がっています。

このため今後は、

  • 事業者に対して、
    より丁寧な説明や安全対策が求められる
  • 地域ごとの事情をふまえた判断が、
    これまで以上に重視される

という方向に進む可能性が高いと、
読むのが自然だと思います。

まみ
まみ

「どうなるか分からないから怖い」って思ってたけど、
ちゃんと途中経過として見ればいいんだね…。

いま、どこまで決まっていて、
どこがまだ調整中なのか

を知るだけでも、
気持ちは少し落ち着きます。

僕は「メガソーラーの議論は『禁止か推進か』ではなく、『適切か不適切か』に軸が移っている」という理解をしています。

まとめ|不安を抱えたままでも、整理はできる

メガソーラー規制に関するまとめ

ここで、もう一度だけ立ち止まります。

メガソーラーをめぐる話は、
どうしても

  • 環境にいいのか、悪いのか
  • 危険なのか、安全なのか

といった、二つの答えのどちらかを選ぶ形に
なりがちです。

でも、ここまで整理してきたように、
実際に国会で問われていたのは、
もっと具体的な点でした。

  • どこに設置されるのか(立地)
  • どのような工事や造成が行われるのか(設計)
  • 完成したあと、きちんと管理されるのか(運用)
  • それを確認し、止められるルールがあるのか(法規制)

2025年11月14日の国会質疑で、
政府は、


環境破壊や災害リスクが心配される事例があることを認めたうえで、
関連する規制を総点検し、
不適切なメガソーラーは法的に規制していく

と答えました。

これは、
「再生可能エネルギーをやめる」という話ではありません。

むしろ、


これまで進めてきたやり方の中に、
無理がなかったかを見直し、
問題がある形は正していく段階に入った

と理解する方が自然だと思います。

まみ
まみ

全部スッキリ解決、じゃなくてもいいんだね…。
いま、どこに立っているか分かるだけで、
気持ちが少し落ち着いた。

うん。僕も、ここまで整理してきて、少しすっきりできました。

不安が残っていてもかまいません。
ただ、


何が問題として整理され、
国がどこまで対応しようとしているのか

その位置関係が分かるだけで、
ニュースの見え方は、きっと変わります。

(この記事の覚えどころ)
僕はこの記事で、「メガソーラーの問題は、推進か反対かではなく、適切か不適切かを見極める段階に来ている」
という理解だけしてもらえたら十分だと思っています。


情報ソース・一次情報

本記事は、
国会での実際のやりとりや、
国の公式資料、専門的な解説をもとに構成しています。

制度や規制は、
今後変更される可能性があります。
最新の内容については、
必ず公式資料もあわせてご確認ください。


※本記事は、特定の事業者や地域を批判したり、
一方的に擁護したりすることを目的としたものではありません。
メガソーラーをめぐる状況は、
設置場所や自治体ごとの条例によって大きく異なります。

 

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