夜の帰り道。駅前の道を、すーっと電動キックボードが流れていく。
「便利そうだな」と思う一方で、ふと頭をよぎるのが、あの言葉でした。
「免許不要でも、免許停止になることがある」って、どういうことだろう。
この記事では、点数の考え方と「なぜ免停になるのか」を、怒らず、煽らず、落ち着いてほどいていきます。
知らなかった、で損をしないために。
出典元:ベストカーWeb(「電動キックボードで免許停止続出! 飲酒運転77件が示す”知らないと危険な法律”」)
土屋 明のワンポイント:電動キックボードは「免許不要」で乗れます。でも、飲酒運転などの危険な行為は、クルマの免許にも影響することがあります。
怖がらせたいわけじゃなくて、あとで困らないために、いま一度だけ“仕組み”を一緒に整理します。
電動キックボードの飲酒運転はどれくらい増えているのか|免許停止が増えている背景

まず最初に、
この章は、電動キックボードの飲酒運転を責めるためのものではありません。
なんだかモヤモヤしている人へ、
安心して理解を始めてもらうために、
実際の数字をお伝えする章です。
検挙件数が増え、免許停止にもつながり始めた
ベストカーWebの記事では、電動キックボード(特定小型原付)をめぐる違反が増えていることが紹介されています。
特に目を引くのは、免許停止処分が2025年1〜9月で80件、そのうち飲酒運転が77件という点です。
前年(2024年)の免許停止が7件(飲酒運転4件)とされているので、増え方としてはかなり急です。(出典:ベストカーWeb)
そしてもうひとつ大切なのは、警察側が「特定小型原付は車両であり、飲酒運転は禁止」と明確に示していること。
警察庁の案内でも、「お酒を飲んだときは、特定小型原動機付自転車を運転してはいけません」とされています。(出典:警察庁:特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等)

「え…飲酒運転が77件って、想像よりずっと多い…。
なんか、“自分には関係ない話”って思えなくなってきた…」
僕も、その感覚は自然だと思いました。
数字を知ると、急に現実味がわいてきますよね。
ここから先は、「じゃあ違反点数は?」「なぜ免許不要でも免停?」を順番にほどいていきます。
僕はこの章で、「電動キックボードの飲酒運転は“例外的な話”ではなく、現に免許停止にもつながり始めている」ということだけ、押さえてもらえたら十分だと思いました。
電動キックボード飲酒運転の違反点数はどう扱われるのか

この章では、よく聞かれる「違反点数は何点つくの?」という疑問を、
点数そのものよりも“考え方”に注目して整理します。
そもそも「違反点数」はどういう仕組みなのか
違反点数は、本来自動車や原付など、免許が必要な車両に対して、
「どれだけ危険な運転をしたか」を数値化する仕組みです。
一方、電動キックボード(特定小型原動機付自転車)は免許不要。
このため、
自動車とまったく同じ形で点数が加算される、
という単純な話ではありません。
ここが、多くの人が混乱するポイントなのだと思います。
飲酒運転は「点数」よりも重く見られる
電動キックボードの飲酒運転は、警察の運用上、
「違反点数が何点つくか」よりも、
「どれだけ危険な行為だったか」が強く見られます。
実際、ベストカーWebの記事でも紹介されている通り、
免許停止に至ったケースの多くは、飲酒運転という重大な危険行為が理由でした。
つまり、こういう整理になります。
- 点数が明示的につく・つかない、という話では終わらない
- 飲酒運転は「運転適性そのものが疑われる行為」
- 結果として、免許停止という行政処分につながる

「点数が何点か、って覚えればいい話じゃないんだね…。
なんか、もっと大きな“見られ方”をしてる感じがする」
僕も、そこが一番大事なところだと思いました。
点数が何点かではなく、「この人は安全に運転できるのか」が見られている
──僕はそう受け取りました。
「点数がない=軽い違反」ではない
免許不要だから、点数制度が分かりにくい。
その結果、「点数がつかないなら大丈夫」と誤解されがちです。
でも実際には、
飲酒運転は、最初から“重い行為”として扱われる。
この前提を知っているかどうかで、結果は大きく変わります。
僕はこの章で、電動キックボードの飲酒運転は、
- 点数の多少ではなく
- “危険性そのもの”を判断されている
という点だけ、理解してもらえたら十分だと思いました。
免許不要なのに、なぜ免許停止になるのか

ここで、みんなが“いちばんひっかかるところ”をお話しします。
「免許がいらない乗り物なのに、どうして免許が止まるの?」
この疑問は、とても自然です。
見られているのは「乗り物」ではなく「人」
結論を急がず、順番に整理していきます。
道路交通法では、免許停止や取消について、
- 「どの車両に乗っていたか」よりも、
- 「その人がどれだけ危険な運転をしたか」
を見る仕組みになっています。
つまり、こういう考え方です。
- 電動キックボードは免許不要
- でも、飲酒運転は重大な危険行為
- その行為から、将来クルマを運転したときも危ないのではと判断される
だから、
- 「免許不要だったかどうか」は関係なく、
- 「この人にハンドルを任せて大丈夫か」
という視点で、免許停止が行われます。
道路交通法が免許に求めているもの
ここで大事なのは、免許の意味です。
運転免許証とは、
- 本来、運転は誰でもできることではないが、
- ”危険を理解しルールを守れる”
と認められた人に与えられた”免許の適性”の証
なのです。
だからこそ、
自転車や電動キックボードのような免許が不要な乗り物でも、
著しく危険な行為をすれば、”免許の適性”が見直されるのです。

「キックボードの問題っていうより、
“その人がどう運転する人か”を見られてる感じなんだね…」
僕も、その言い方が一番しっくりきました。
罰を重くしたい、というより、
事故を未然に防ぐための判断なんだと思います。
免許停止は「懲らしめ」ではない
免許停止と聞くと、どうしても
「厳しすぎる」「やりすぎでは?」と感じがちです。
でも制度の建て付けとしては、
危険な運転を繰り返させないための予防措置。
そう考えると、
免許不要の乗り物であっても、
飲酒運転が重く扱われる理由が、少し理解できます。
僕はこの章で、「免許停止は“乗り物への罰”ではなく、“運転する人への判断”」だという点だけ、理解してもらえたら十分だと思いました。
これから何が変わる?自転車・キックボードと交通ルール

ここで、少し視点を未来に向けてみます。
この章では、「これから何が変わろうとしているのか」を整理します。
ルールが変わると聞くと、
「また厳しくなるの?」と身構えてしまいますよね。
でも、僕はこの話を“締め付け”ではなく“整理”として見ています。
2026年から始まる「青切符」制度とは
2026年から、自転車の交通違反に対して、
自動車と同じように反則金を科す「青切符」制度が導入されます。
対象になるのは、すべての違反ではありません。
- 信号無視
- 一時不停止
- 酒気帯び・酒酔い状態での運転
- 警察の指示に従わない危険行為
つまり、
事故につながりやすい行為に絞って、明確に対処する
という方向性です。
電動キックボードも無関係ではない
今回の青切符制度は主に自転車が対象ですが、
背景にある考え方は、電動キックボードとも共通しています。
それは、
「軽い乗り物だから多少は大目に見る」という時代から、
「危険な行為は、乗り物に関係なく止める」という時代へ、
少しずつ軸足が移っている、ということです。

「厳しくなるっていうより、
“どこがダメなのか”がはっきりしてきた感じなのかな…」
僕も、その受け止め方が近いと思いました。
分からないまま叱られるより、
最初から線を引いてもらえる方が、安心できることもあります。
ルールが変わる理由は「事故を減らすため」
電動キックボードや自転車をめぐるルール変更は、
誰かを罰したいからではありません。
実際に、
- 夜間や飲酒が絡む事故、
- 歩行者との接触事故
が増えています。
そこで、「このままでは危ない」と判断した現場が、
使う人が安心して使い続けるための調整として、
ルールが整えることになったのです。
僕はこの章で、「ルール変更は、罰を強める話ではなく、事故を減らすための整理」だという点だけ、覚えてもらえたら十分だと思いました。
FAQ|よくある疑問を整理します
ここでは、この記事を読んだ人が
「結局、自分の場合はどうなるの?」
と感じやすい疑問を整理します。
断定はせず、いま分かっている範囲を丁寧に書きますね。
Q1.免許を持っていない人が、電動キックボードで飲酒運転をした場合、将来免許は取れなくなりますか?
まず安心してほしいのは、
一度の違反で「一生免許が取れなくなる」ことは、原則ありません。
免許を持っていない人の場合、
電動キックボードで飲酒運転をしても、
「免許停止」「免許取消」という処分はそもそも適用されません。
ただし、影響がゼロとも言い切れません。
- 道路交通法違反として前歴が残る可能性がある
- 悪質なケース(酒酔い運転・事故・再犯)では、
将来の免許取得時に運転適性を慎重に見られる余地がある

「すぐアウトじゃないけど、
“なかったこと”にもならない、って感じなんだね…」
僕も、その受け止め方が一番近いと思いました。
将来にまったく影響しない行為ではない、
という点だけは知っておくと安心ですね。
Q2.電動ではない「普通のキックボード」で、飲酒運転をしたらどうなりますか?
この質問も、とても多いです。
結論から整理すると、
電動でないキックボードは、道路交通法上の「飲酒運転」には原則として該当しません。
理由は、
電動でないキックボードは「車両」として扱われないためです。
ただし、ここに注意が必要です。
- 明らかにふらついている
- 車道に飛び出すなど危険な行為をしている
- 歩行者に危害を及ぼすおそれがある
こうした場合には、
- 軽犯罪法
- 自治体の迷惑防止条例
- 警察による指導・保護
の対象になることがあります。
また、事故を起こせば、民事責任(損害賠償)は普通に発生します。

「電動かどうかで、
こんなに扱いが違うんだね…知らなかった」
僕も、ここは線引きを知っているだけで、
余計な不安がかなり減ると思いました。
僕はこのFAQで、「処分の重さは、電動かどうかと行為の危険性で大きく変わる」という点だけ、持ち帰ってもらえたら十分だと思いました。
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ここまで読んで、
「だいたい分かったけど、もう少しだけ整理したい」
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一次情報・参考リンク
この記事は、できる限り一次情報(公式資料)に基づいて整理しています。
「誰かの意見」ではなく、制度としてどうなっているのかを確認したい人は、以下のリンクも参考にしてください。
- 警察庁|特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/tokuteikogata.html
- e-Gov法令検索|道路交通法(第103条 免許の取消し・停止)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105
- 国土交通省|特定小型原動機付自転車制度について
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk10_000001.html
- ベストカーWeb|電動キックボードで免許停止続出!
https://bestcarweb.jp/feature/column/1406022
法律や制度は、どうしても言葉が固くなります。
だからこそこの記事では、「どう感じたら自然か」を大切にして書きました。
この章のポイント:
不安を感じたときは、一次情報に戻れる場所があると安心できる。
まとめ|免許不要でも「見られている」のは運転する人
最後に、ここで一度、深呼吸するようにまとめます。
電動キックボードは、
免許がいらず、手軽に使える乗り物です。
だからこそ、どこかで
「クルマとは別の世界の話」だと感じてしまいがちでした。
でも、この記事で見てきた通り、
飲酒運転のような明らかに危険な行為は、
乗り物に関係なく、その人の運転適性を問われます。
免許停止は、
「懲らしめ」や「見せしめ」ではありません。
事故を防ぐために、
“この人にハンドルを預けていいか”を確認する仕組みです。

「ちゃんと知っていれば、
無駄に怖がらなくて済む話だったんだね」
僕も、その通りだと思いました。
知識は、怖がるためじゃなく、
安心して選ぶためにあります。
すべてを完璧に覚える必要はありません。
ただ、「免許不要でも、行為次第で免許は見られている」
この一点だけ、心に置いてもらえたら十分です。
それだけで、
夜の帰り道や、ちょっとした移動の選択が、
少しだけ、やさしく、落ち着いたものになると思います。
この記事が、あなたの不安をほんの少し軽くできていたら嬉しいです。


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