浜岡原発再稼働でまたデータ不正。審査白紙と言われても、なぜモヤモヤが残るのか

モヤモヤ

浜岡原発再稼働で、またデータ不正が発覚。
ニュースを見て、ふっと口から出たのが「また……」でした。

2011年の東日本大震災で被害を受けた
福島第二原子力発電所のある福島県双葉郡楢葉町に縁のある僕は、
悲しい気持ちになりました。

原子力発電所に関わるニュースを聞くと、
モヤモヤするのは、僕だけではないハズです。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 浜岡原発の再稼働審査とは(誰が、何を、なぜ、どうした)
  • 浜岡原発の再稼働審査が「白紙」になった理由
  • 「データ不正」とは、具体的にどんなこと
  • 審査が止まったにもかかわらず、多くの人に“モヤモヤ”が残る理由

この記事は原発の是非を問う記事ではありません。
浜岡原発の記事に触れて

  • 何が起きているのか知りたい
  • なぜモヤモヤするのか知りたい

と感じている人と一緒に心のモヤモヤを整理するための記事です。

浜岡原発の再稼働審査は、何が起きて「白紙」になったのか

浜岡原発の再稼働審査が白紙になった理由とデータ不正の経緯

まず最初に浜岡原発の現状と、再稼働審査について整理しましょう。

浜岡原発は、2011年の東日本大震災のあと、巨大地震への懸念から、当時の政府要請を受けて運転を停止した原子力発電所です。

それ以降、浜岡原発は一度も発電していません。

今回「白紙」になったのは、その止まっている原発を、
再び動かしてよいかどうかを判断するための”再稼働審査”でした。
(正式名称:新規制基準への適合性審査)

  • 再稼働審査を受ける側
    中部電力株式会社(ちゅうぶ でんりょく)
  • 再稼働審査する側
    原子力規制委員会(げんしりょく きせい いいんかい)

僕はこの話を、「白紙」とは何かと、「なぜ白紙にする必要があったのか」の2つに分けて考えています。

「白紙」は“やり直し”に近い言葉

今回の「白紙」とは、簡単に言うと、
積み上げてきた審査の前提をいったんリセットする、という意味合いです。

「途中で止める」よりも重くて、
これまでの審査の土台そのものが信頼できるかを、改めて問い直す判断になります。

まみ
まみ
「白紙って、いったん“安心”の合図かと思ったのに、むしろ怖い言葉に聞こえるの、なんでだろ……」

僕も、その感覚は自然だと思いました。

理由は「データ不正」──“安全を確かめる前提”が揺らいだ

当たり前ですが、
①再稼働審査は、提出されるデータの正しさが大前提になります。
今回問題になったのは、中部電力が提出した地震に関わるデータの扱いが不適切だった(不正だと評価された)点でした。

念のためですが、
②浜岡原発が「危険だった/安全だった」が判断された訳ではありません。

データの扱いが不適切だと評価されたため、
③「安全を確かめる手順が、信頼できなくなった」というところです。

  1. 再稼働審査は“データに基づいて”判断される
  2. そのデータの扱いが不適切だと評価された
  3. 結果として、再稼働審査自体が成立しにくくなった

なぜ国民の心に「また」が浮かぶのか

「また」という言葉って、怒りというより、疲れに近い。
僕はそこに、今回のモヤモヤの芯がある気がしています。

“白紙”という判断は、
本来なら「ちゃんと止めた」という安心材料になり得ます。

でも同時に、
2011年に止まり、10年以上かけて再稼働の可否を確認してきたのに・・・
また、土台からやり直しになるの?」という、
”信頼が崩れる感覚”を覚えてしまうからだと思います。

まみ
まみ
「ちゃんとしてるなら安心…って思いたいのに、ちゃんとしてなかった話だと、余計に落ち着かないよね……」

うん。無理に気持ちを整えなくていいと思います。

「データ不正」とは何だったのか

浜岡原発再稼働で問題になった地震データ不正の概要

次は、「不正」という言葉が何を指しているのかを、できるだけ客観的に見ていきたいと思います。

問題になったのは「地震データの扱い方」

今回、原子力規制側が問題視したのは、
浜岡原発の耐震設計の前提となる地震データの扱いです。

原発の安全審査では、

  • どんな規模の地震を想定するのか
  • その揺れに、建物や設備が耐えられるのか

を、過去の地震記録や地質調査をもとに評価します。

今回、原子力規制委員会が指摘したのは、
中部電力株式会社が調査書を作るときに、いくつか考えられる地震の想定の中から、
揺れが比較的小さく見える前提を使っていたこと。

そして、

  • なぜその前提を選んだのか、
  • 他の可能性をどう考えたのか

という説明を中部電力株式会社が、審査の場で十分に示せなかったという点でした。

まみ
まみ

「データが間違ってた、っていうより…選び方の話なんだね」

「不正」と評価された理由は“結果”ではなく“過程”

ここで誤解しやすいのは、
「危険な数値だったから不正」ではない、という点です。

問題にされたのは、

  • なぜそのデータを採用したのか
  • 他のデータをどう検討したのか
  • 判断の過程が第三者に説明できる形だったか

つまり、安全かどうかの結論以前に、判断までの道筋が信頼できるかが問われた。

原子力規制委員会が重く受け止めたのも、この「過程」の部分でした。

なぜ「データ不正」という言葉が使われたのか

報道で使われた「データ不正」という表現は、
意図や悪意があったと断定するための言葉ではありません

それよりも、

  • 審査の前提を揺るがした
  • 第三者が検証できない状態を生んだ
  • 結果として、安全規制への信頼を損ねた

――この影響の大きさを示すための言葉でした。

まみ
まみ

「わざとじゃなくても、信じられなくなったら、同じくらい重いんだね……」

うん。無理に白黒つけなくていいところだと思います。

この章のポイント(1つだけ):
僕はこの章で、「データ不正」とは“安全かどうか”より先に、“判断の過程が信頼できなくなった状態”を指している、この点だけ理解してもらえたら十分だと思いました。

なぜ「改ざん」「捏造」という言葉が使われたのか

浜岡原発再稼働をめぐりデータ改ざんや捏造と指摘された背景

ここは、多くの人が一番ザワっとしたところだと思います。

だからこそ、ここで一度、立ち止まって整理します。

僕はこの章を、「誰が」「どんな文脈で」その言葉を使ったのかに絞って見ていきたい。

強い言葉は「評価」として出てきた

まず大前提として、今回のニュースで出てきた
「改ざん」「捏造」という言葉は、
確定した犯罪行為を断定するために使われたものではありません

これらは、

  • 原子力規制側の委員や関係者の評価
  • 専門家が問題の重さを説明するための比喩
  • 報道がその評価を伝える際の表現

として登場しました。

つまり、「そう呼ばれた」「そう例えられた」という位置づけです。

まみ
まみ

「言葉だけ先に見ると、すごく怖くなるけど…背景を知ると、少し違うんだね」

僕も、その順番で理解するのが大事だと思いました。

なぜ、そこまで強い言葉になったのか

では、なぜ「不適切」や「問題があった」ではなく、
ここまで強い言葉が出てきたのか。

それは、原子力の安全審査が“性善説”では成り立たないからです。

安全審査は、

  • 事業者が出したデータを
  • 規制側が第三者として検証する

という構造で成り立っています。

このとき、データの選び方や判断の理由が後から検証できない状態になると、
規制そのものが機能しなくなってしまう。

だから規制側は、
「単なるミス」として済ませることができず、
研究不正に近い問題として扱わざるを得ないのです。

「断罪」ではなく「距離を取るための言葉」

ここで、僕が大事だと思った視点があります。

それは、これらの強い言葉が、
誰かを罰するためというより、審査から一度“距離を取る”ために使われた
という点です。

・この前提では審査を続けられない
・一度、土台から確認し直す必要がある

その線引きとして、強い言葉が選ばれた。

まみ
まみ

「怒ってるっていうより、“一回止めよう”って合図みたいにも聞こえるね」

うん。僕も、その受け止め方が近いと思いました。

それでも残る“モヤモヤ”の正体

浜岡原発再稼働のデータ不正で国民に残るモヤモヤの正体

ここで一度、データの内容から少しだけ離れます。

僕はこの章で、「なぜ説明を聞いても、判断が出ても、心が落ち着かないのか」を考えてみました。

白紙になったのに、なぜ安心できないのか

今回の判断は、見方によっては
「問題が見つかったから止めた」
という、正しく機能した安全装置にも見えます。

それでもモヤモヤが残るのは、
僕は“結果”よりも“途中経過”を見てしまったからだと思いました。

  • かなりの期間、審査が進んでいたこと
  • その前提となるデータに疑義が出たこと
  • しかも「また」という言葉が浮かぶ積み重ね

この3つが重なると、
「今回は止まったから大丈夫」
とは、簡単に言い切れなくなる。

まみ
まみ

「ちゃんと止めたのは分かるんだけど…
途中まで信じてた気持ちは、どう処理すればいいんだろって思っちゃう」

僕も、気持ちの置き場のなさが“モヤモヤ”の正体だと思いました。

「安全」より先に揺らいだもの

このニュースの核心は、
原発の是非そのものというより、

「安全を確認する仕組みを、どこまで信じられるのか」

という処です。

安全かどうかは、専門家がデータや数字で判断する。

でも、
我々がその専門家の判断に
安心して身を預けられるかは、
社会全体の“信頼”で成り立っていると思うんだ。

今回の件は、
その信頼している気持ちが少し削られたように感じる。

だから、
心が落ち着かなくなったんだ。

モヤモヤは「残ったままでもいい」

ここで無理に、
”気持ちが落ち着いた”
と思わなくて良いと思います。

怒りに変えなくてもいいし、
安心したふりをする必要もない。

まみ
まみ

「はっきり言葉にできなくても、
ちゃんと考えてる途中なんだって思っていいのかな」

うん。僕はそう思います。

このニュースをどう受け止めればいいのか

浜岡原発再稼働とデータ不正のニュースをどう受け止めるか

結局、このニュースを「どう判断すべきか」は解からない。

代りに「どう心を落ち着けるかを」を考えてみましょう。

賛成・反対を決めなくてもいい

原発のニュースに触れると、
どうしても「賛成か」「反対か」に引っ張られがちです。

でも、今回のニュースは、
その前の段階――

「判断の材料が、ちゃんと信頼できる形で出てきていたのか」

そこで止まっている。

だから、このニュースは
無理に僕たちの立場を決めなくていい。

「判断を保留にする」という判断も、
心の安定と社会には必要なことだと思います。

まみ
まみ

「決めないまま見てると、
無責任かなって思っちゃう時もあるけど……」

僕は、迷いを抱えたままでいいと思いました。

「止めたこと」より「止めざるを得なかった理由」を見る

白紙という判断だけを見ると、
「ちゃんと止めたんだ」で終わってしまう。

でも、今回大事なのは、

  • なぜ止める必要があったのか
  • どこで前提が崩れたのか

少なくとも今回は、原子力規制委員会が、
”前提が崩れているから止める”
という判断を下してくれた。

この判断を、社会が持ち続けられるかどうか。

それが、次に同じことを繰り返さないための、
いちばん大事な部分だと思います。

FAQ(よくある疑問)

ここまで読んで、
「頭では分かった気がするのに、気持ちが追いつかない」
と感じた人もいるかもしれません。

原発の話題は、情報量が多いぶん、
疑問が“あとから”湧いてくることも多いんですよね。

この章では、よく出てくる質問をいくつか拾って、
今わかっていること/まだ分からないことを分けて「整理」します。

Q1:審査が「白紙」になったということは、浜岡原発は危険だったということですか?

A:今回の「白紙」は、危険性が確定したという判断ではありません。
それよりも、安全かどうかを判断するための前提(データや説明過程)が信頼できなくなったため、
その状態では審査を続けられない、という判断です。

まみ
まみ

「危ないって決まったわけじゃないけど、
安全って言える材料も置けなくなった、って感じなんだね」

うん。その受け止め方がいちばん近いと思います。
「白紙=危険」ではなく、「判断の土台が崩れた」という意味合いです。


Q2:今後、浜岡原発の再稼働はどうなるのでしょうか?

A:正直に言うと、現時点では見通せません

白紙になった以上、

  • データの再整理
  • 判断過程の説明のやり直し
  • 場合によっては追加調査

が必要になります。

それには時間がかかりますし、
同じ地点まで戻れるかどうかも、今は分からない。

まみ
まみ

「はっきりしない感じが続くのも、
それはそれで不安だよね……」

僕も、その不確かさがつらいところだと思いました。


Q3:「改ざん」「捏造」と言われていますが、犯罪行為なのですか?

A:ここはとても大事なので、丁寧に言います。

現時点で、犯罪として確定した事実が認定されたわけではありません

「改ざん」「捏造」という言葉は、

  • 規制側の評価
  • 研究不正に近い問題だという比喩

として使われています。

つまり、
法的な罪を意味するものではありません。

一次情報・参照元

本記事は、以下の一次情報および信頼性の高い報道をもとに構成しています。
事実関係は、今後の公式発表や調査結果によって更新される可能性があります。

一次情報を見ることで、
「何が起きたのか」と「どう評価されているのか」を分けて受け取れるようになります。

内部リンク(あわせて読みたい)

同じく「エネルギー」をめぐる問題として、
国家がどのように正当性を語り、判断を進めていくのかを考える材料になる記事があります。

もう一つは、「モヤモヤ」が生まれる理由そのものに向き合った書籍レビューです。

浜岡原発のニュースを読んで、
「人間の判断のクセ」や「権力と正当化」という少し引いた視点から見直したい人におすすめです。

※注意書き
本記事は、特定の立場を支持・批判することを目的としたものではありません。
公開時点で確認できる一次情報・報道をもとに、事実関係を整理し、
読者が安心して考えるための材料を提供することを目的としています。

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